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理事長所信

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はじめに

今、世界はこれまでにないスピードとインパクトで変容しながら多様化しています。社会構造は確実に転換期を迎え、人としての働き方や価値観、生き方までもが変わりつつあります。このような時代を、私たちはどのように捉えるべきでしょうか。私は、このような変化を、次の時代を創造するための問いかけであり、新たな可能性と希望をもたらす変革の好機であると捉えています。
私たち甲府青年会議所の活動エリアである甲府市、甲斐市、中央市、昭和町は、四方を山々に囲まれた自然の恵みが豊かな地域です。山梨県の政治・経済の中心地でもあり、さまざまな文化・産業・地域社会(コミュニティ)が存在しています。私たちはこれまでこれらのエリアを「山の都」と呼び、明るい豊かな社会を実現するためさまざまな運動を展開してきました。
一方で、このエリアにおいて課題となっている人口減少問題、特に、若年層や女性層の大都市圏への流出は歯止めがかからず進行しています。山の都にとって絶好の好機となるリニア中央新幹線の開通も、何もせずにただ開通を迎えるだけでは、さらなる人口流出を招いてしまうことになりかねません。
加えて、ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけとした円安・エネルギーコストの上昇、そして、アメリカの経済政策の転換といった世界情勢の変化は、私たちの生活に大きな影響を及ぼし続けています。強国が自国主義を掲げる現状は、絶え間なくルールを書き換えるゲームに巻き込まれているような不安を多くの人々の心に抱かせています。
このような変化のときだからこそ、私たち青年会議所が明るい未来を切り拓いていかなければなりません。変化を恐れず、変革を信じ、未来を創る。私たちは、この変化をよりよい変革へつなげる存在であるべきです。

【創立75周年を迎えて】

甲府青年会議所は、2026年に創立75周年という記念すべき節目を迎えます。1951年、戦後復興の息吹の中で「明るい豊かな社会」の実現という理念を掲げ、日本で13番目の青年会議所として歩みを始めました 。以来、私たちは山の都の未来を自らの手で切り拓くという気概を受け継ぎ、常に時代の先を読み、行動する団体であり続けてきました。「甲府市民憲章」の制定、「甲府大好きまつり」の創始、「山の都親子ふれあい写生大会」の開催など、多岐にわたる運動が今なおこの山の都に深く根付き、息づいています。75年間で培われた経験と実績、そして人とのつながりは、これからの未来を創る私たちにとって何ものにも代えがたい貴重な財産です。この確かな歴史を礎とし、私たちはこれまでの歩みを未来への推進力に変え、新たな時代へと挑みます。
先の見通しにくい時代の中、社会は多くの不安に包まれています。人々は、どのような未来を描いているのでしょうか。今、私たちが自らに課すべき使命は、この大きな時代の変化を変革の好機と捉え、誰もが想像しうる未来の枠を超える挑戦に臨むことです。青年会議所は、いつの時代も、常識を疑い、困難な課題に挑み、理想を追い求め続ける集団であるはずです。先輩たちがそうであったように、私たちもまた、このまちの未来を心に描き、仲間と語り合い、そして自らの手で創造していきます。私たちが展開する一つひとつの運動・事業は「想像の一歩先へ」と進めるための挑戦です。この挑戦を成し遂げるため、甲府青年会議所の会員一同が心を一つにし、変革の先にある「明るい豊かな社会」の実現に向け邁進してまいります。

【リニアが結ぶ広域連携の要衝へ】

今、山の都には地域経済にとって絶好の好機が到来しています。それは、リニア中央新幹線を中心とする広域的な交通ネットワークの開通です。東京・名古屋・大阪を結ぶリニアの「横軸」と、日本海と太平洋を結ぶ中部横断自動車道の「縦軸」が整い、さらに新山梨環状道路が甲府盆地をめぐる「輪」となって二つの軸を結ぶことで、山の都の物流・人流のダイナミズムは飛躍的に高まります。加えて、富士トラムネットワーク構想が実現すれば、これまで富士山エリアに集中していたインバウンドの経済効果も県内全域へ波及させていくことができます。
私たちが総合計画として2021年に掲げたように、山の都がヒト・モノ・ココロをつなぐ轂(こしき)となり、新たな要衝都市として発展していく好機が、すでに目前に迫っています。これを逃すことなく最大限に活用し、この地域の発展につなげていくことが重要です。これこそ、私たち甲府青年会議所に課せられた使命であり、挑戦すべき課題であると私は考えています。
この好機を最大限に活かすためには、まず関連する個々の市町村の枠組みを超え、エリア全体を俯瞰する広域的な視点が不可欠です。三市一町という山の都全体を見渡すものであるとともに、さらに広域的に、山梨県を超えてリニアでつなげる地域全体のネットワークを構築できるような視点を持つ必要があると考えます。三市一町を活動エリアとし、さらに青年会議所同士のネットワークを持つ私たち甲府青年会議所が、この広域的視点を持ち、個々の地域だけでなく、未来のより広範・効果的な交流人口増加を目指し、運動を展開すべきです。
また、官民一体のまちづくりを推進することも欠かせません。地域住民を含む多様な主体が関わることにより、各地域の暮らしや経済に合致した、住みよく活動しやすいまちの実現が可能になります。その効果を持続・発展させるためにも、地域住民を含めた民間の協力は不可欠です。私たちは、地域間の隔たりや官民の壁を越える橋渡し役を担い、より効果的なまちづくりを先導していきます。
そして、このリニアネットワークの中核を担うのは、リニア山梨県駅が設置される甲府市です。これから甲府市が、国内外から多くの人々を迎え入れるリニアの要衝都市として、どのようなまちの理想を掲げ、どのような価値観を大切にしていくのか。そこに住まう市民一人ひとりの意識を未来志向へと転換する必要があると、私は考えます。1966年、甲府青年会議所の提案により制定された「甲府市民憲章」はまもなく60年の節目を迎えます。制定から半世紀以上が過ぎ、私たちの暮らしや社会を取り巻く環境は、当時では想像もつかなかったほど大きく変化しました。今、想像できるまちづくりの未来像ではなく、さらに一歩先の未来像を、市民全体で共有できる言葉で示す必要があります。甲府市民憲章を提起した私たち甲府青年会議所が先頭に立ち、この議論を再び提起し、市民憲章を次の時代へと進化させるための運動を展開していきます。

【10代青少年の未来を拓く】

世界、そして日本を取り巻く社会情勢は日々めまぐるしく変化しています。あらゆる社会システムが転換期を迎え、働き方や価値観、生き方までもが問い直される時代が到来しています。山の都の未来を担う青少年は、社会構造の変化や情報化の進展、価値観の多様化など、これまで以上に要因が複雑に絡み合う、先の見通しにくい時代を切り拓いて進まなければなりません。
また、核家族化や地域コミュニティの希薄化が進み、青少年たちが学校や家庭といった身近な社会以外の人と関わり、多様な体験や交流をする機会が減少しています。学校や家庭という限られた社会の枠組みの中で、時に息苦しさや役割のプレッシャーを感じ、本来の自分を表現できないと感じる青少年も少なくありません。
このような現代において、次代を担っていく青少年たちには、多様性が尊重され、自己を真に表現でき、失敗を恐れずに挑戦できる学びと体験の場が必要です。そのような場を提供することで、彼らの中に自己肯定感を育み、それぞれの資質・能力を十分に発揮する機会へつなげることができます。
この学びや体験の場は、単なる提供に留まるべきではありません。学校や家庭では得られない経験を通じて、信頼できる友に出会い、やりたいことを自ら実現できる場所であるべきです。青少年たちが本当に実現したいという願いを、自らの力で形にできるよう支援することこそ、山の都の次代を担う彼らが、未来を切り拓いていくための力を育む取り組みとなるのです。
そして、この特別な経験に私たち青年会議所が関わることで、青少年たちにさらなる成長の機会を提供することができます。家庭や学校以外の大人と関わる機会が減少する中、多様な分野で活躍する大人との交流は、ロールモデルとの出会いとなり、社会とのつながりを実感させ、未来への希望を育みます。青少年の持つ可能性を信じ、私たち大人の想像を超える未来を創ることができる次代の青少年の未来を拓いてまいります。

【仲間と共に成長し組織に活力を】

青年会議所は、素晴らしい仲間との出会いやさまざまな経験の機会を与え、私たち自身の成長を力強く後押ししてくれます。しかし、そのためには、会員一人ひとりが共通の目標を持った上で考え、行動することが重要です。多様な個性や意見を持つ私たちが一つの目標に向かうためには、会員同士の信頼関係と、与えられた役割や課題に対して真摯に向き合う姿勢が求められます。
そのために、会員同士の相互理解と絆を深める機会を積極的に創出することが有効であると考えます。会員が熱意を持って仲間と行動することで互いに成長し、その行動が別の誰かに影響を与えるという循環を生み出し、組織の連携を高めていきます。
こうした仲間との連携による活動の質を高めると同時に、青年会議所活動による研鑽の成果を、私たちを送り出してくれた職場や家庭に還元していく視点も不可欠です。青年会議所には、時代の変化に対応するために必要な先端技術や新しい発想を学び、実践する場が数多くあります。近年、AI技術、とりわけ生成AIは目覚ましい進歩を遂げ、私たちの社会や経済活動に大きな変革をもたらしつつあります。私たち甲府青年会議所においても、この時代の変化を的確に捉え、会員一人ひとりがAIの特性を理解し、実践的に活用できる能力を育むことが不可欠であると考えます。「JC×AI」は実践の場として非常に有益です。組織内各委員会にAI活用を浸透させ、活動のスピードを高めるとともに、社業や日常にも使いこなせる会員を育てることで、より先進的な組織となってまいります。
甲府青年会議所が、会員の学びを社業と地域へ波及させ、活力を生み出すことで、魅力的な挑戦と成長のプラットフォームとなってまいります。

【挑戦と成長を求める若者のプラットフォームの拡大】

私自身も、青年会議所の門を叩いた当初は、右も左もわからないまま多くの挑戦と失敗を繰り返しました。しかし、そのたびに手を差し伸べてくれる仲間がいました。社業だけでは決して得られない深い友情と、困難を乗り越えた先にある確かな成長を得ました。こうして得たすべてが、今の私の礎となっています。この貴重な機会は、自らの仕事に必死で向き合う若い世代にこそ必要です。青年会議所は、挑戦と成長を求める若者にとって、可能性を大きく広げる最適なプラットフォームであるべきです。
一方、会員の拡大・増強は、青年会議所としても優先度の高い課題です。私たち甲府青年会議所の活動の原動力は、会員一人ひとりの情熱と、多様な個性の融合にあります。だからこそ、私たちの運動に新たな視点と力を与えてくれる仲間を、積極的に迎え入れる必要があります。
そのためには、まず会員一人ひとりが自らの体験を自分の言葉で語り、青年会議所の魅力を情熱的に語れる存在にならなければなりません。また、入会を検討いただいた方に、甲府青年会議所が掲げる理念や活動に心から共感し、ともに活動したいと感じていただける組織であることが重要です。
そして、新たに迎え入れた大切な仲間が、一日も早く組織に溶け込めるよう、一人ひとりに寄り添い、ともに歩むことで次代を担う会員を育てていきます。

【挑戦と成長を求める若者へ情熱あふれる物語を】

広報に期待する重要な役割の一つとして、私たちの運動・活動が持つ価値を、まだ見ぬ未来の仲間たち、この地域の同世代の方々へと届けていくことが挙げられます。特に私たちと同じように、仕事や地域に真剣に向き合い、自らの成長と挑戦を望む同世代の若者たちです。彼らの心に、私たちの運動・活動の魅力が届き、「この仲間たちと共に活動したい」と感じてもらうこと。このような広報発信をおこなうことが、青年会議所運動の価値を高め、組織自体を広報しブランディングへとつながります。そのために、単なる活動報告に留まらず、私たちの運動の背景にある想い、仲間との絆、そして社会課題に挑む情熱が、彼らの心に直接届くような生き生きとした物語を発信していきます。
この広報戦略を実現するため、現代のあらゆるツールを駆使し、私たちの想いが最も効果的に届くよう、検証・実践し、共感の輪を広げる広報を探求していきます。

【諸会議の運営と情報共有基盤の構築】

青年会議所は、全ての事業、各委員会活動の基に「会議」が存在します。その重要な会議が円滑かつ活発に開催されるよう、効率的かつ生産性の高い環境を整備・維持していくことは極めて重要です。また、組織のコミュニケーションを活性化させるための円滑な情報共有基盤の構築において、私たちの活動を支え、生産性を高めていくために、常によりよい方法を模索していくべきです。
これまでも甲府青年会議所は、情報通信技術をいち早く導入し、効率的かつ効果的な組織運営を追求してきました。AI時代においては、さらにこれを高次元なものへと進化させ、持続可能で効果的な組織運営を実現していくべきです。従来は多くの時間を費やしてきた作業を、AIによって大幅に自動化・効率化し、組織内に散在する貴重な情報を体系的に整理・活用していく基盤を整えていきます。そのためには、AI利用における個人情報保護やコンプライアンス、情報セキュリティといったリスクを管理するための明確なルール策定も急務です。ルールを整備し、AIの利便性を最大限に享受できるようAI活用の推進してまいります

【次の5ヵ年に向けた中長期計画】

2022年より私たちの運動の中長期計画としてあり続けた総合計画2021が、本年度、その5ヵ年の役割を終えようとしています。この数年で私たちの山の都を取り巻く環境は、想像以上のスピードで変化を遂げています。リニア中央新幹線の開通が現実味を帯び、AI技術が社会のあり方を根底から変えようとしている今、私たちはあらためて未来を見つめ直し、次なる時代に向けた新たな中長期計画を策定いたします。
そこで、本年度は2022年からの甲府青年会議所の運動の軌跡を深く洞察し、会員一人ひとりの想いを汲み取り、そして、この「山の都」が目指すべき未来の姿を大胆に描く、壮大な設計図を創造してまいります。

【健全かつ透明性の高い財政運営と法令遵守の徹底】

青年会議所の活動は、会員からの会費や公的資金、そして多くの皆さまからの支援によって支えられています。こうした貴重な財源を有効に活用するため、事業計画や予算執行の過程を丁寧に検証し、健全で透明性の高い財政運営を実現してまいります。
併せて、法令はもちろん、定款や諸規則を厳格に遵守することにより、社会からの信頼を確かなものといたします。さらに、組織として高い倫理観と規律を堅持し、常に公正かつ責任ある姿勢で活動を活動を進めてまいります。
そのために、会員一人ひとりが「なぜそのルールが必要なのか」を深く理解し、自発的に遵守する高い規範意識を醸成してまいります。財源の適正な配分と効果的な管理を徹底し、透明性と信頼性を兼ね備えた組織体制を構築いたします。

【最後に】

これまでにないスピードとインパクトで変容していく価値観、不安定で持続性のない環境、そして、絶え間なく押し寄せる情報の波の中で、私たちの周りは多くの不安に覆われ、進むべき道を見出しにくい時代なのかもしれません。
私たちが誰よりも熱く、誰よりも深くこの地域を愛し、その想いを持ってこの地域の変革に向けて運動を起こすこと。たとえそれがほんの小さなきっかけであっても、この地域の未来を創造し、新しい時代につなげる一歩となります。

変化を恐れず、変革を信じ、未来を創る。

未来は、誰かが与えてくれるものではありません。
私たちと一緒に、想像できるよりもさらに先の未来をこの「山の都」から創り出していきましょう。

理事役員紹介

2026年度の活動を担う、20名の理事役員を紹介します。

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総合計画 2021

中長期計画である総合計画2021は、2025年度に4年目を迎えます。

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これまでの活動

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シニアクラブ

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