廣瀬理事長(以下理事長):本日はどうぞよろしくお願いいたします。
塩澤町長(以下町長):こちらこそ、よろしくお願いいたします。
理事長:来年度の甲府青年会議所の活動方針として、リニア中央新幹線の開通を見据えた「まちづくり」を柱に据えたいと考えています。山梨県駅も年度内に着工予定で、甲府市も来年、駅のコンセプトブックを公表する予定です。開業に向けた機運が高まる中、私たちも地域の活性化に向けた活動を加速させていきたいと思っています。加えて、リニアだけでなく、今後、中部横断自動車道の北部区間や山梨新環状道路の完成など、縦横の交通軸が連結することで、人口の流動だけでなく物流の活性化も期待されます。甲府青年会議所は昭和町だけでなく周辺自治体とも関係がありますので、広域での「まちづくり」を検討したいと考えています。その上で、昭和町として、リニア開通を見据えた取り組みがあればぜひ伺いたいです。
町長:リニアが開業すれば、ストロー現象の懸念もあれば逆に転入が増える可能性など、その影響は未知数です。昭和町としては、そうした変化に対応できるよう「教育・福祉・住みやすさ」を柱としたまちづくりを進めているところです。人が暮らし続けたいと思える町であることが何より重要で、現在もその考えを基盤に政策を進めています。
理事長:昭和町は人口増加や企業誘致など、好循環が続いていると感じます。その転換点は何だったのでしょうか。
町長:大きかったのは中央自動車道の全線開通です。昭和インターチェンジの開設により、釜無・国母の工業団地が造成され、物流が飛躍的に向上しました。首都圏との距離が縮まったことで企業立地が進み、働く場が確保されました。

理事長:中部横断道が完成すれば、日本海と太平洋を結ぶルートとして整備され、物流はさらに加速します。昭和町の工業団地にも大きな追い風になりますね。
町長:新たな工業団地造成につながる期待の声もあります。課題を一つずつ解消し、次世代につなぐ産業基盤をつくっていく必要があります。
理事長:私は甲府市の認定こども園で副園長をしているのですが、昭和町の子育て支援は非常に手厚い印象があります。その背景をお聞かせいただけますか。
町長:昭和町には「米百俵の精神」が古くから根付いています。お金がなくても教育費にはお金を投じていこうという機運や価値観がもともとあった町です。工業団地の造成以降、税収が増えた分については、住民へ還元してきた歴史があります。子育て支援を行うのは当然のこととして、その先を見据え、子どもが主体的に自由に挑戦できる環境を築き、住民のニーズや時代に合わせて支援内容を考えていくことが大切だと思っています。
理事長:来年の甲府青年会議所の青少年事業では、子ども自身が「やってみたいこと」を自ら決め、大人が伴走して実現を支える形にしたいと考えています。失敗も含め、挑戦する経験を積んでほしいと思っています。そうすることで、子どもたち自身に、未来を切り開いていく力を養っていきたいと考えます。

町長:非常に良い取り組みです。大人が用意した枠組みに合う子もいれば合わない子もいます。失敗を避けようと周囲の大人が止めてしまう場面もありますが、むしろ失敗こそ成長の糧です。挑戦と失敗を繰り返しながら、前に進む力を身につけることが大切です。
理事長:ありがとうございます。こうした思いを胸に、活動を進めていきたいと考えています。来年は青年会議所の75周年でもあり式典にもご案内させていただきます。また、1月の新年会でも町長と交流できればと思います。最後に、昭和町として青年会議所に期待することがあればお願いします。
町長:1つは婚活支援です。甲府市を中心とした「やまなし県央連携中枢都市圏」の活動のように、婚活支援は1つの町だけでは成立せず広域連携が不可欠です。年齢が若い皆さんがそういった活動を行うことで社会を盛り上げていけると考えます。結婚や子育てがすべてではありませんが、社会の根幹を支える重要な要素だと考えます。もう1つは、若い世代にとって動きやすい環境づくりにぜひ力を貸していただきたいです。特に、若い女性が働きやすい地域は男性も集まり、結果として地域全体が活性化すると考えます。各自治体と連携しながら県の魅力向上に取り組んでいただければありがたいです。
理事長:ご期待に応えられるよう活動を展開していきたいと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。
