理事長所感(7月)

雨天を挟むごとに日差しが日に日に強くなっているのを感じます。本格的な夏の到来も間近です。

7月に入り、甲府青年会議所ではついに次年度の理事長が内定しました。2014年に入会した東原広幸君です。甲府青年会議所では様々な役職を重ねており、今年度は、地域連携会議の議長を担当しています。さらに日本青年会議所にも出向して広報を担う委員会の副委員長も兼任してくれています。経験を十分積み、満を持して次年度理事長に立候補してくれました。今彼は、今年度の業務に加え、理事長所信の作成、次年度理事役員の組閣と大忙しのはずです。しかし、この準備の時間が、組織のためにも、自分のためにも、これから受けてくれる理事役員のためにも、一番大事な時間になります。妥協せず、自分の頭をしっかり悩ませながら、この時期に最大限時間を使っていただければと思います。次年度の素晴らしいスタートにつなげていけるように私も精一杯支えていく所存です。

さて、今回の理事長所感では、甲府青年会議所という「組織」について思うところを書かせていただきたいと思います。皆様には、「今どきの若者は・・・」というフレーズが使われる場面を思い描きながらお読みいただければ幸いです。

甲府青年会議所は、私が2013年に入会して10年在籍する中でも大きく変わりました。会議システム、例会・事業の出席率、上司と部下の関係性、指導の仕方、役割、意識、緊張感、等々等々。大きなところから小さなところ、ハード面からソフト面、大きく変わりました。私がこのように感じているということは、卒業された先輩方の中には、きっともう違う組織のように感じられている方もいらっしゃるのではないかと少し怖くもあります。

 そもそも、組織を「変えてはいけない」と考えることはナンセンスです。時代とともに変わりゆくのは当たり前のことであり、時代に応じた変化であれば、それはより良い組織となるための変革、また生き残るために必要な進化であったのだと思います。私が在籍していた10年の間には、個の尊重、SDGs、多様性、ハラスメントへの意識の高まり、そして近年のコロナ禍等、変化を要するポイントが特に多くあったように思います。

 この10年の青年会議所の変化を俯瞰してみると、今、この甲府青年会議所は、「会員の自主性により運営される組織」へと変化しているまさに過渡期にいるように思います。やれと言われたからやる、出席しろと言われたから出席する、組織ですからそのような側面ももちろん持ち合わせなければなりません。そして、その先に得るものももちろんあります。しかしながら、このような他人を原動力とした動き方により発揮されるモチベーションや成果は、近年確実に下がってきています。また、様々な生活環境や就労環境の会員がいる中で、「右向け右」と言ったところで、右を向けない会員、右を向かない会員も増えています。そのような会員にも寄り添いながら、目指すべき大きなビジョンに向かっていける組織をマネジメントしていく必要が出てきていると感じています。私は個人事業主であり、自分の仕事ではなかなかこのような経験はできません。自分一人では手の届かなかった人生の勉強をさせてもらっていると感じています。

皆様の所属している団体や組織、会社でも、多かれ少なかれこのような変化は生じているのではないでしょうか。いろいろなご苦労や体験をぜひお聞かせいただき、甲府青年会議所でぜひ一緒に勉強していけたら嬉しいです。